FC2ブログ

ダスキンのモッp(ryな日々

気まぐれで作ったブログで良ければ…

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

NEGATIVE CRIMSON第一章第三話「街にて②」

「まあな。俺の知るお前なら、そんなことはあっさり言わなかったはずだ」
「…そうか、そうだったかもな」
焦らしたくないので早口で切り返す。ダスキンはどこかしこりのある台詞を返して扉を開き、俺に振り向いた。
「なら、お前の見る『俺達』はだいぶ変わっちまってるかな」
俺はダスキンを押しのけ、扉の中に入る。途端に、ダスキンと似た格好(配色は違うが)の奴が俺の喉に刃を突きつける。
「んなっ!?おい、どういうつもりだ!?」
「無限、よせ。こいつは正真正銘tカラだ。-『俺達と同じ』、な」
慌てた様にダスキンがそいつを制するが、お前今なんて言った?
「どっちのことを訊いてるんだ?」
だから心を読むなっつうの。それに俺が訊きたいのは両方だよ、モップ君。
そうこうしている間に、俺に剣を向けた人物はヘルメットを脱ぐ。その顔は、やつれてはいたが間違いなく親友の無限だった。ただ、問題はその目が何も写してないかのように虚ろで、表情も人形のように微動だにしないことだった。
「…無限、だよな…?」
「ああ」
無限はそれだけを言うと、ダスキンに視線を移して再び口を開く。
「おい、門番の交代はもういいか?」
「おう。…悪いが、tカラを案内してくれないか?」
「それはお前の役目だろう?」
淡々と返され、ダスキンは苦笑いを浮かべる。
「んじゃ、ルクスさんを呼んできてくれ。確か次はあの人だろ」
無限は頷き、ヘルメットを脇に抱えたままどこかに歩き出す。
「…」
疑問を抱えたまま、回りを改めて見回す。少し広めの今いる部屋から、何本か穴が伸びている。その向こうには暗闇が広がるばかりで何も見えなかった。
「やれやれ」
「なぁ…無限、どうしちまったんだ?あそこまで無愛想な奴じゃない筈だが」
ダスキンは足をピタリと止めてこちらに振り向く。その表情が深い憂いを含んでいるのを見て、俺は少し眉をひそめる。あまり触れたくない、そんな風にも見えた。
「おっ…!tカラじゃん!やっと見つかったの?」
ダスキンが口を開こうとした瞬間、のんびりした声がそれを遮る。振り向くと、ヘルメットと、武器である槍鎌を脇に抱えたルクスが立っていた。
「あ、ルクスさんお疲れさん。ようやく見つかったよ…」
若干疲れた面持ちのダスキン。いつもの和やかな笑顔のルクス。何故だろう。見慣れた光景のはずなのに、それが気持ち悪く思える。
[NEGATIVE CRIMSON第一章第三話「街にて②」]の続きを読む
スポンサーサイト
  1. 2009/01/09(金) 09:11:59|
  2. NEGATIVE CRIMSON
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

NEGATIVE CRIMSON第一章第二話「街にて①」

「フフ…そう呼ばれたのも何年ぶりかな、tよ」
ちょっと腹いせのつもりで言ってみたが、普通に返されたので少し拍子抜けする。
「…さて、あんまりここで長話するのもマズいんでな。ちょっとついてきてくれ」
言うなり雑巾、もといモップ、もといダスキンはヘルメットを被って裏口から小走りで俺を導く。
「なぁ、何があったんだ?皆、どこに行っちまったんだ」
「…とりあえず詳しい話は向こうについてからだ。手早く知りたいなら、今の内に右を見ておけ。立ち止まるなよ。生身の奴を守りながらは戦えん」
言われるままに横を向いた俺はそれを、見た。
「うぷ…」
「…まぁ、詳しい話は後だ。吐いてくれるなよ」
巨大なダンゴムシが意外に機敏な速度で群れをなして走り回っているのを見てしまった俺は思わず吐きそうになるが、ダスキンがそれを留め、瓦礫の間を縫うようにずんずん進んでいく。
「まだかよ…」
「うむ、この辺りだな」
いい加減暑さに嫌気がさしたころ、ようやくダスキンは足を止めて、瓦礫の一つにあるドアを開け、俺を招き入れた後すぐに閉めた。
「よし、暗いが下りるぞ。今ならある程度説明できる。…歩きながらだがな。何が訊きたい」
「…ああ。まずな、ここは街だろ?なんで誰もいないんだ?」
「ああ、ここは確かに街だ。だが、今から五年程前に突然街自体がウイルスか何だかに冒されちまってな。ネットワークからもサーバーからも接続が切られちまったんだ。つまり、俺達は出入り(ログイン、ログアウト)できなくなった」
ここでダスキンはヘルメットを再び脱ぎ、脇に抱える。さっきから思っていたが、こいつが着ている鎧姿は正直見てて暑苦しい。
「そして、どこからともなく奴らがやって来た。奴らの目的はよく分からないが…とにかく、俺達は奴らに『喰われた』」
「喰わ…れた?」
「ああ。大体、八割は一回目で、な。あ、さらわれたのも何人かいるって話、だが」
有り得ない話だ、とまず思った。俺が知る街は俺が住み着いてしばらく経った頃から凄まじい勢いで拡大を続け、既に万単位で人達がいたはすだ。それが、襲撃とやらで、一回のそれで、八割も…。
[NEGATIVE CRIMSON第一章第二話「街にて①」]の続きを読む
  1. 2008/12/03(水) 17:33:39|
  2. NEGATIVE CRIMSON
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。