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ダスキンのモッp(ryな日々

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ぼくらのーダスキンver.-第二章「荒木 浩二」④

コクピットの端付近に爆撃があたり、マリサは足をすべらし、またコクピットの端にぶらさがる状態になってしまった。
急いで上ろうとするが手汗のせいか片手をすべらし腕一本でぶらさがる体制になる。
爆撃を放った戦闘機は敵のレーザーで既に撃ち落とされていたが、別の戦闘機が再び爆撃を放つ。
「マリサッ!」
コージが再び席を立つがテツに止められる。
「そうだ!アリア、マリサをこっちに転送してくれ!」
コージがアリアに頼む。しかしアリアの口から出た言葉は意外なものだった。
『態度が気に入りませんね』
コクピットの端では爆発音が続いている。コージは焦る。
「早くしてくれ!頼む!」
『それ相応の態度ってものがあるでしょう』
アリアがくすくすと笑いながら答える。
「アリア!早くしろ!」
コージが語勢を強めた瞬間、また大きな爆撃が機体を襲い、そして
「コージぃっ…!!」
マリサの引っかかっていた手が、消えた。
「見るな。見ない方が、いい」
反射的に視界をズームしようとしたコージの視界を、サエキは静かに言いながら手で遮る。
しばらく誰も動かず、何も言わない時間が続いた。皆顔色が悪く、女性陣の中には泣いている者もいた。
そして、アリアがまた意地悪そうな耳障りな声で嘲笑う。
『あぁ…そう言えば彼女をここに転送して欲しいんでしたっけ?』
「アリア、よせっ!」
テツが珍しく大声を出すが、アリアはそれを無視する。
すぐに風を切るような音がして、それが転送された。
「あ…ぁあ…」
いつも意地悪な、しかし優しい笑顔を浮かべながら自分をつついていた右腕が、鮮血に染められた白い右腕が、右腕だけが、そこにあった。
『おやおや、ちょっとミスしちゃいましたかねぇ』
「ぁ…あ…」
「嘘…ホントに…?」
アズの呆然とした呟きの中、コージはふらふらとコクピットの中心部に行き、置かれている腕を汚れるのも厭わず抱き締める。
『感傷に浸る暇など、ないですよ』
一変して冷たさを増したアリアの言葉に呼応するように、敵が再び動き始める。-その相手の顔のようなパーツに刻まれているスリットに灯る光が、一つ減ったことを彼らは知る由も無かった。

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  1. 2008/11/24(月) 20:40:23|
  2. 小説
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