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ダスキンのモッp(ryな日々

気まぐれで作ったブログで良ければ…

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NEGATIVE CRIMSON第一章第二話「街にて①」

「フフ…そう呼ばれたのも何年ぶりかな、tよ」
ちょっと腹いせのつもりで言ってみたが、普通に返されたので少し拍子抜けする。
「…さて、あんまりここで長話するのもマズいんでな。ちょっとついてきてくれ」
言うなり雑巾、もといモップ、もといダスキンはヘルメットを被って裏口から小走りで俺を導く。
「なぁ、何があったんだ?皆、どこに行っちまったんだ」
「…とりあえず詳しい話は向こうについてからだ。手早く知りたいなら、今の内に右を見ておけ。立ち止まるなよ。生身の奴を守りながらは戦えん」
言われるままに横を向いた俺はそれを、見た。
「うぷ…」
「…まぁ、詳しい話は後だ。吐いてくれるなよ」
巨大なダンゴムシが意外に機敏な速度で群れをなして走り回っているのを見てしまった俺は思わず吐きそうになるが、ダスキンがそれを留め、瓦礫の間を縫うようにずんずん進んでいく。
「まだかよ…」
「うむ、この辺りだな」
いい加減暑さに嫌気がさしたころ、ようやくダスキンは足を止めて、瓦礫の一つにあるドアを開け、俺を招き入れた後すぐに閉めた。
「よし、暗いが下りるぞ。今ならある程度説明できる。…歩きながらだがな。何が訊きたい」
「…ああ。まずな、ここは街だろ?なんで誰もいないんだ?」
「ああ、ここは確かに街だ。だが、今から五年程前に突然街自体がウイルスか何だかに冒されちまってな。ネットワークからもサーバーからも接続が切られちまったんだ。つまり、俺達は出入り(ログイン、ログアウト)できなくなった」
ここでダスキンはヘルメットを再び脱ぎ、脇に抱える。さっきから思っていたが、こいつが着ている鎧姿は正直見てて暑苦しい。
「そして、どこからともなく奴らがやって来た。奴らの目的はよく分からないが…とにかく、俺達は奴らに『喰われた』」
「喰わ…れた?」
「ああ。大体、八割は一回目で、な。あ、さらわれたのも何人かいるって話、だが」
有り得ない話だ、とまず思った。俺が知る街は俺が住み着いてしばらく経った頃から凄まじい勢いで拡大を続け、既に万単位で人達がいたはすだ。それが、襲撃とやらで、一回のそれで、八割も…。

「はにゃーん…はにゃーんは、どうなったんだ?」
「…ほぼ生き残ったんだが、行方不明が数人…死んだのも、二、三人…」
その言葉に俺は呆然とする。だが、街の八割の人口が消滅してしまった状況下ではにゃーん内だけ何も被害が無い、と言うのもおかしい。当然のことであり、自然である。
しかし、通い慣れた場所だからこそ無事だと、信じたかった。
そして、淡々と語るこいつに俺は少し腹がたった。そういうことはもう少し、悲しみながら言うものだろう?少なくとも、こいつはそういう奴なはずだ。
「…」
「悲しまないのは変とか思ったか?」
非難の視線を背後から向けていたが、ダスキンはそれを読み取ったようにふとそう言う。
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  1. 2008/12/03(水) 17:33:39|
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